今日は、教員採用試験の科目のうち、一般教養について説明します。
では、早速はじめましょう!
一般教養とは?
なぜ一般教養を試験にするのか?
教員とは、「教えることのプロ」です。
したがって、歴史的にも専門職として扱われてきました。
しかし、一方で、公立学校の教員は、地方自治体に採用されるので、公務員としても扱われます。
公務員として、教養ある人物を採用したいという自治体の意向が反映されたものと思われます。(先生には変わり者が多い、とよく言われていますし・・・)
加えて、学校の先生は、生徒だけではなく、その保護者とも関わっていく仕事です。
ゆえに、ある程度の教養と常識が求められる、というわけです。
どんな問題が出るのか?
では、実際にどんな問題が一般教養として出されるのでしょうか。
いくつかのパターンに分けてみたいと思います。
◯基本的な学力を問う問題
- 計算問題
- 漢字の書き取り
- 英文読解 など
◯社会常識を問う問題
- 時事問題(次々回のオリンピック開催地は?など)
- 国際関係(G7に含まれていない国は?など)
- 経済(円高、円安に関する問題など)
- 文化(直木賞受賞作家など) など
◯受験する自治体に関係する問題(つまり、ローカル系問題)
- 人口
- 地元出身の著名な作家とその作品
- 伝統芸能 など
ちなみに、基礎学力系の問題には、理科や社会も含まれます。
また、論理クイズ的な問題(この中で誰かが嘘をついている、など)も出題されることがあるので、まさにオールジャンルといえるでしょう。
問題形式は、選択形式のところが多いですが、記述式で出題する自治体もあります。
一般教養の勉強法
ここからは、一般教養の勉強法について説明します。
STEP0 志望する自治体で一般教養の試験があるかどうかを確認
まずはここを絶対に確認してください。
自治体によっては、一般教養の試験がないところもあります。
知らずに勉強してしまうと大幅な時間ロスになってしまいます。(無駄ではないと思いますが・・・)
各地方自治体のHPや募集要項で、試験科目を確認できるので、ぜひ一度見ておくことをおすすめします。
STEP1 自治体の過去問を入手
自分の志望自治体で一般教養の試験があることが判明したら、実際に過去問を入手しましょう。
「え、いきなり過去問をやるの?」
と不安に思うかもしれませんが、できるだけ早い段階で過去問を見ておくことが非常に大切です。
過去問を入手するには
- 各自治体に直接行って過去問のコピーをとらせてもらう
- 過去問題集を購入する
が主な手段です。
自治体によっては、入試説明会のときに過去問を配布してくれるところもありますが、そこまで待つよりも、上記のどちらかの方法で入手した方がいいです。
(ちなみに、僕は自治体までコピーをとりにいきました。)
過去問題集は協同出版から出ているもので、大きめの本屋さんならたいてい置いてあります。→協同出版のHPです。
STEP2 実際に過去問を1年分解いてみる
過去問を入手したら、早速1年分でいいので、解いてみます。
まだ時間は計らなくても大丈夫です。
とにかく最後までやりきって答え合わせをしましょう。
しかし、試験直前の模擬問題として、過去問をやらずにとっておきたい、という人もいると思います。
そのような場合、直近の1年分はやらずに、その1年前のものをやるといいです。
ただし、あまり昔の問題を最初に解くのはお勧めしません。
出題傾向が変わっていることがあるからです。
STEP3 正答率をチェック
自分が何問中、何問正解できたかを確認します。
正答率に応じて、次のように勉強を進めていきます。
◯正答率70%以上 → 現時点では勉強の必要なし
◯正答率30%以上〜70%未満 → そのまま過去問を中心に勉強
◯正答率30%未満 → 一般教養のテキストを買って、体系的に勉強
STEP4 答え合わせと調査
答え合わせをする際、解説をしっかり読むようにしましょう。
「次、この問題が出てきたらもう失敗しない」という気持ちで、この機会で覚えてしまうようにします。
自治体に直接行き、コピーした場合、解説がないかもしれません。
その場合は、インターネットを使って問題の答えを調べていきます。
5教科の問題については、もし残してあれば高校時代の教科書やワークが使えます。意外と役立ちます。
めんどくさいですが、わざわざ調べるというのが一番記憶に定着します。
このSTEPを確実にこなしていきましょう!
注意:満点を目指すのは非効率
この一般教養の試験。やってみるとわかりますが、一般教養とはいえないほどマニアックな問題がたまにあります。(僕が非常識なだけなのかもしれませんが・・・)
そのような問題もフォローしていくと、けっこう時間がかかってしまいます。
僕たちは、一般教養だけではなく、教職教養や専門科目の試験勉強の時間も確保しなければなりません。
問題や解説を見て、「あっ、これは覚えられそうにないな・・・」と思った問題に関しては、さっさとスルーして次にいきましょう笑
例えば、僕は文系なので、一般教養の問題のうち、化学や物理(高校内容)の問題は全く対策をしませんでした。
僕にとっては、こういう系の問題は非常にマニアックに感じたので、とばし(てしまい)ました。
おすすめの参考書
体系的にしっかりと勉強したいという人におすすめの参考書はこちら。
・これだけ覚える 教員採用試験一般教養 ’21年版 (合格のLEC)
・即答型 ポケットランナー一般教養 [2021年度版] (教員採用試験シリーズ)
まとめ 一般教養はクイズ番組のつもりで
勉強範囲の広い一般教養ですが、一つずつ知識が増えていく感じはなかなかうれしいものです。
クイズ番組のつもりで友人と問題を出し合って、知識をチェックしたりもできます。
僕は、専門科目や面接試験の勉強の合間に一般教養の問題をやって気分を変えていました。
みなさんも自分なりに工夫して、楽しく勉強していきましょう!