教員採用試験

専門・国語の勉強法1〈現代文・知識編〉

今日と明日は国語の専門教養試験の勉強法について書きます。

今日は現代文の勉強法を説明していきます。

とくに

  •  教採の現代文の勉強法が知りたい
  •  現代文で高得点を取りたい
  •  国公立大志望の高校生、浪人生

という方はぜひこの記事を参考にしてください!

きっと現代文の勉強についての全体像が見えるようになるはずです。

では、始めます。

教採の現代文の問題形式

教員採用試験の現代文は、記述形式で出題されます。

難易度は自治体によって異なりますが、中堅国立大学の2次試験レベルと考えて大丈夫です。

評論・小説、両方を出題する自治体もあれば、評論のみのところもあります。

いずれにせよ、評論は出題されるので、評論文の対策は必須といえます。

現代文は極めるに値する

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教採対策の現代文ですが、「教採」のことはいったん脇において、「現代文」という科目について考えてみたいと思います。

みなさんは高校時代、現代文の勉強ってどのようにしていましたか?

「現代文ってどう勉強したら分からない」

「現代文の点数が安定しない」

このような悩みを抱く生徒は少なくありません。

日本語で書かれているし、大した勉強をしなくてもなまじっか点数もとれてしまうので、多くの高校生が、現代文にきちんと向き合うことなく高校を卒業し、大学へと入学していきます。

現代文というのは、「よく分からない科目」という認識が根強い。

実際、僕もその一人でした。

教採のために現代文を勉強し、この「よく分からない科目」というレッテルを払拭できて現代文が一気に面白くなりました。

なので、この記事を読んでいるみなさんも、単に試験のための勉強だと思わずに、現代文と向き合ってみてください。

そして将来、高校の先生になって現代文を教える時、こういった生徒の疑問にぜひとも答えてあげたいところです。

少し話がそれました。本題に入りましょう。

現代文の勉強法

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 現代文は、知識と思考訓練で成り立っている

現代文の勉強の分野は、大きく「知識の拡充」「思考訓練」に分けることができます。

このように分けてみれば、すでに現代文が他の教科の勉強法とそう変わりないことに気づくと思います。これだけでも大きな一歩です。

それでは、知識分野と思考訓練分野に分けて、詳しく説明していきます。

 知識分野1:漢字をあなどるなかれ

まずは、漢字をしっかり覚えましょう。

もちろん、教採にも漢字の問題は出題されます。

加えて、漢字を覚えることは語彙を増やすことにつながるので、実は読解に大きく影響しています。

ひとまず、センター試験の漢字問題で百発百中できる状態を目指しましょう。

高校の時に使っていたテキストがあれば、それで問題ありません。

もし、捨ててしまったという方は、これをお勧めしておきます。

・大学入試 でる順 漢字書き取り・読み方2900(旺文社)

漢字の意味が書かれており、語彙力増強もでき、シンプルによいテキストです。

 漢字の勉強については、こちらで詳しく説明しています。

漢字の勉強法【入試現代文対策】

 知識分野2:現代文でも単語は覚える必要あり

「現代文はノー勉(勉強時間ゼロ)でもいけるぜ」

というのは、定期試験だけの話です。笑

英語に英単語が、古文に古文単語が必要なのと同様、現代文にも現代文単語が必要です。

「僕たちが普段書き、話している言葉なのに、どうして単語を覚えていく必要があるのか?」と思うかもしれません。

しかし、実のところ、私たちは現代文(とくに評論文)で用いられている言葉を普段書いたり、話したりしていません。

日常会話で「この問題は弁証法的に解決されなければならない」とか、「われわれは合目的的に形成された信念に対して無頓着である」なんて言葉遣いはしていませんよね。(むしろ引かれてしまいます・・・)

また、普段使っていて知っている言葉でも、現代文特有の文脈で用いられる言葉というのも存在します。  ex. 「理性」「自然」など

そういった言葉を理解して、自分の言葉で言い換えができるようにしておきましょう。結果として、読解のスピードを上げることにもつながります。

これも高校時代に使っているもので十分ですが、なければこちらを。少し高価ですが、分かりやすくておすすめです。

・イラスト図解でよくわかる!現代文読解のテーマとキーワード

 知識分野3:思想史の流れを掴めば一歩前に出られる

先ほど説明した現代文単語とも関係しますが、現代文(評論文)で示されている筆者の主張は、思想史という大きな流れの中での提出されたものです。

例えば、「人間はやはり自然の一部なのである」という主張があったとすると、それは人間が自然をどのように捉えてきたかということを前提として主張が出されているわけです。

この思想上の歴史(思想史)の流れを知っていれば、「人間はやはり自然の一部なのである」という文を読んだだけで、「あー、なるほど。それなら次にこんな感じの話がつづいていくんだろうな。」という展開の予想が可能になります。

これは大きなアドバンテージといえます。

特に教採は時間との戦いです。早めにテーマを把握できれば、それだけじっくりと問題に向き合うことができます。こちらも抜かりなくやっておきましょう。

具体的には、先ほどの「現代文読解のテーマとキーワード」を読み込めば、大まかな理解は得られると思います。

もっと、知っておきたいという方は

・高校生のための評論文キーワード100(ちくま新書)

をおすすめします。

知識編 まとめ

今日のまとめをしておきましょう。

  •  教採の現代文は記述式
  •  現代文の勉強とは「知識」と「思考訓練」
  •  必要な知識は「漢字」「現代文単語」「思想史の流れ」

説明していたら長くなってしまいました・・・

思考訓練編は次回にしたいと思います。

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