勉強法・モチベーション管理

古文が読めない人向け、古文読解の秘訣【これを意識してください】

これまで、古文常識・古文単語と古文の勉強法について説明してきました。

今日は、パート3。

「古文が読めない」という理由には、単語を知らない、古文常識を知らないなどいくつかありますが、実は古文に対する考え方を変えるだけで、古文が一気に読めるようになることがあります。

「古文が苦手だ、読めない」という人ほど、この考え方ができていないことが多く、逆に「古文はだいたいできる」という人ほどこの考え方を自然としています。

「古文の心構え」と言えばイメージがつきやすいでしょうか。今日は、そのあたりのお話しをしたいと思います。

古文が全然読めるようにならない、という人はぜひ続きを読んでみてください^^

古文を読む上での心構え「全部読めなくてOK」

古文を読む上で絶対に抑えておいてほしいのが、「古文の文章全てを理解できなくても全く問題なし」ということです。

学校の予習で品詞分解→逐語訳という形で文章を読んでいくと思うのですが、模試や入試本番で文章を読むにあたっては、全く気にしなくて大丈夫です。

もちろん、部分的にはしっかりと品詞分解をして、原文に忠実な訳を出さないといけない問題もあります。しかし、古文の文章全体で考えた時に、「すべてを理解しよう」という態度は逆に理解の妨げになります。

実は、古文の現代語訳というのは、国文学者たちの間でも意見が分かれるところもあり、厳密に「これがただ一通りの正しい訳だ」などと言えるものはありません。専門家でさえ、訳出に苦戦するのに、ほぼ素人の私たちが全文訳そうなどというのは無謀極まりない試みです。しかも、それを試験時間内という限られた時間で行おうというのですから、なおさら無理なことと言えるでしょう。

古文を理解するための土台は

「分かったところだけをつないで読んでいく」

です。

分からない部分は「ざっくり理解」で先へ進もう

「分かる部分だけとはいっても、その分かる部分がほとんどないのです・・」

こう思う方もいるでしょう。

そういう時は、「おおざっぱに」何が書かれているかを掴みましょう。

おおざっぱに掴む、とはどういうことでしょうか。『伊勢物語』から「狩りの使ひ」で試してみましょう。

「昔、男ありけり。その男、伊勢国に狩りの使ひに行きけるに、かの伊勢の斎宮なりける人の親、「常の使ひよりは、この人よくいたはれ。」と言ひやりければ、親の言なりければ、いとねむごろにいたはりけり。」

有名な文章なので、知っている人も多いと思いますが、これを分かる部分だけで、「ざっくり」読んでいきます。

昔、男ありけりその男伊勢国に狩りの使ひに行きけるに、かの伊勢の斎宮なりける人の親、「常の使ひよりは、この人よくいたはれ。」と言ひやりければ、親の言なりければ、いとねむごろにいたはりけり。

太字の部分を拾って訳していくとこんな感じになります。

訳「昔、とある男がいた。その男は、伊勢の国に使いに行った。伊勢の(とある)人の親は「いつもの使いより、この人(男)をよくいたわれ」と言った。親の発言であった(ので)、いたわった。」

はい、これでほぼOKです。

( )で補った部分も、文脈を考えれば、特に事前知識も必要なく補うことができると思います。

例えば、「ねむごろに」なんかは重要単語ですが、親が「いつもの人たちよりは十分にいたわりなさいよ」と命じているので、「ねむごろに」は「丁寧に」ぐらいの意味だろうと予測ができます。

全部読めなくても全然問題ありませんね。

古文単語、古文常識が分かる部分を増やしていく

もちろん、「ねむごろに」を知っていれば、そこは文脈を考えずに、スルーできますし、古文常識があれば、「斎宮」が女性を指すことを理解できるので、「なるほど、この斎宮と男との間に何かが起こるんだろうな」と予想しながら読み進めていくことができます。

古文が読めるようになるとは、単語やら古文常識やらを増やしていくことで「分かる部分」が増えていくということです。

たとえるならジグソーパズルです。

ジグソーパズルって全部のピースをはめなくても、そこに何が描かれているかって分かりますよね。

いわば、古文単語や古文常識はパズルのピースです。ある程度、それらでパズルが埋まれば、何が描かれているか(=文章の内容)がわかってしまいます。

僕たちが目指すのは、パズルを完成させること(=文章を完璧に読解すること)ではなく、パズルに描かれているものを特定すること(=文章のおおよそを理解すること)です。

これを意識しておけば、多少分からないところがあったとしても、気にせず先へと読み進めていくことができます。

1回じっくり読む<3回さっと読む

古文の読解では、1度丁寧に読み通すよりも、丁寧ではなくとも繰り返し読む方がより文章の内容を理解することができます。

最低でも、2回は文章を読むことを意識しましょう。

今度の模試でぜひ試してみてください。いきなり模試で試すのが怖いという人は、週末課題などの問題集の文章でやってみてください。

実際にやってみれば、僕が言っていることが実感できると思います。

あまりにも何が何だか分からない場合は、文章の途中でも最初から読み直す、というのはありです。この辺りは、問題数をこなしていくと、自分なりのやり方がわかってきます。

内容をつかむテクニック

最後に文章の内容をつかむテクニックを紹介します。どれもすぐに使えるものばかりなので、ぜひ試してみてください。

 1、「人名、」ときたら、その人がほぼ主語で決まり。

例えば、先ほどの「狩りの使ひ」の文章で言えば、「その男、」や「かの伊勢斎宮なりける人の親、」がそれにあたります。100パーセント主語になるわけではないですが、「人名、」と来たら、まず主語だと思っていただいて問題ありません。

 2、「〜て、」は、主語継続。

古文の「て」は接続助詞で「単純接続」を表します。

現代語でも、「家に帰って、手を洗って、おやつを食べる。」の動作「帰る」「洗う」「食べる」の動作主(主語)は全て同じ人ですね。

これを同じで、古文も「〜て、」と来たら、その先の動作も同じ人であると考えられます。

 3、「をにがどば」などの接続助詞で文を区切っていく

「〜て、」で主語が変わらないということは、今説明しましたが、「を」「に」「が」「ど」「ば」といった接続助詞では、主語が切り替わる可能性があります。なので、そこでいったんスラッシュを引いて意味を区切ってしまいます。

古文は「読点(、)」で文を続けていくため、一文が長くなりがちであり、それが読解を難しくしています。

だから、接続助詞「を」「に」「が」「ど」「ば」で意味を区切り、そのカタマリで意味をつかむようにします。

覚え方は簡単。「鬼がドバ!!」です。

「ドバ!!」とは何なんだと言われても、まぁそんな感じです・・・

※完璧に理解する必要はないが、全文訳はきちんと確認しよう

一つ、注意してほしいのは、「本文を完璧に理解する必要はない」というのは、あくまでテスト本番の話です。参考書を解いていて、解説で現代語訳を確認するときなどは、本文のどの部分がどのように訳されているかをちゃんと見ておきましょう。

「完璧に読めなくていい」とは、古文に対してフランクに接するための心構えであって、どんどんサボりましょうと勧めているわけではありません。

大丈夫だとは思いますが、念のため。注意喚起です。

まとめ いい意味での「適当さ」が大事

今日のまとめです。

  •  読めるところだけをつないで読んでいく
  •  最低2度は読む。
  •  古文読解はジグソーパズルをイメージ

古文を読解するためには、逆説的ではありますが、「ちゃんと読もうとしすぎない」ということがポイントです。(余談ですが、この「逆説的」という言葉、現代文で頻出です!ぜひ使えるようにしておきたいものです。)

肩の力を抜いて、古文に挑んでみてください^^

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