志望校を選択する際、まず考えるのが国公立か私立かの選択だと思います。
特に「私はここに行きたい!」と言うのがないなら、僕は断然、国立大をお勧めします。
今日は、志望校として国公立大学を選ぶのがお勧めである理由を紹介します。
- まだ特に行きたい大学がない人
- 私立大か国立大で迷っている人
- 国立大を受験したいけど、自分には無理かも・・と勇気が出ない人
ぜひ、この記事を読んで国立大学を志望して、ガンガン勉強を始めて行きましょう!
国公立大おすすめの理由(受験者数の観点から)
1、みんな敬遠する
国公立大ってすごく人気なイメージですが、実はここ数年、倍率が下がっています。
「旺文社教育情報センター」の発表によると、2020年の大学入試において、国公立大に出願した生徒数は、前年よりも6%減ったそうです。そして、この傾向は今年度も続くとの見解を示しています。
参考:http://eic.obunsha.co.jp/analysis/202004/
出願数が減った理由としては、
・最後のセンター試験という状況で、どんな問題が出るかわからないといった不安
・秋の私立大公募制推薦で早々に入試を終える生徒が増えている
といったものが考えられます。
明らかに国公立大は以前よりも狙い目になっているわけです。
2、他方、私立大は入りにくくなっている
私立大といえば、東なら早慶上智、MARCH、西なら関関同立、産近甲龍などを思い浮かべると思います。
これらの大学は以前と比較して、入るのが難しくなっていると言われています。
理由は一連の入試改革です。
まず一つ目が「定員の厳格化」です。
毎年、私立大学は入試で定員よりも多めに合格者を出します。
これはいわゆる「滑り止め」で受験している受験生も多いため、合格者の全員が入学するわけではないからなのですが、2016年から、この合格者を多めに出しすぎないようにとの指示が国から出されました。(詳しくは、「私立大、定員厳格化」で検索すると出てきます。)
つまり、簡単に言えば、私立の合格者の枠が減ったということです。
合格者の枠が減れば、当然倍率も上がり、合格最低点も上がりますよね。
ゆえに、私大受験(特に難関私大)において、以前なら合格圏内の点数の受験生がまさかの不合格、というケースが後を絶たないのです。
加えて、今年度から大学入学共通テストがスタートします。
数回のプレテストがあったとはいえ、今回が初の試みである共通テストに不安を感じている受験生は多いでしょう。
しかし、上の表にもあるように、私立大の多くは共通テストの点数に関係なく大学個別の試験だけで合否が決まります。すると、受験生としては、まだ実態のはっきりしない共通テストよりも、私立大で確実に合格を手にしたいという心理が働きます。
さきほどの「定員厳格化」と合わせると、定員が減少し、かつ、受験者も増加するという事態が予期されるのです。
産近甲龍など一部私立大では、11月に試験をする「公募制推薦」という形式を採用していますが、この公募推薦も入試改革の標的になっています。今後、難化が想定されます。
ここまでで、国公立が入りやすく、私立が入りにくくなっている現状を知ってもらえたと思います。
とはいえ、「国公立大の試験て共通テストも受けないとダメだし、2次試験では記述式だし難しい・・」と考えていると思います。
では次に、試験の難易度という点からも、国公立大がオススメと言える理由を説明します。
国公立大おすすめの理由(出題内容の観点から)
まず、国公立大と私立入試の違いを簡単に確認しておきましょう。
国公立大 | 私立大 | |
共通テスト | 5教科7科目 | 受験必要なし
※共通テストの点数で選抜する(旧センター利用)場合は3教科 |
個別試験の出題形式 | 2〜4教科
記述形式 |
2〜3教科
マーク式(一部記述あり) |
入試日程 | 2月下旬(前期日程)
3月中旬(後期日程) |
1月末〜2月上旬 |
国公立大を受験しようと思うときにハードルとなるのが「難易度」だと思います。
国公立大受験のネックはおそらく
・共通テストを受験しないといけない(かつ受験科目が多い)
・問題が記述形式
の2つでしょう。
この2点があるために、「自分には国公立大は無理かな・・」と思っている人も多いと思います。
しかし、見方を変えれば、この点こそ国公立大を受験すべきポイントでもあります。
私立大入試は「知識勝負」になりがち
私立大を受験する人のメリットは何でしょうか?
それは
・自分の比較的得意な2〜3教科で勝負できる
・試験形式がマーク式である
という点でしょう。
「国公立大と比べて正直楽そう・・」と思うじゃないですか。
しかし、冷静に考えてみましょう。
条件はどの受験生にとっても同じです。
つまり、みんな自分の得意教科で勝負してきます。その中で、勝ち抜けるほどあなたはその教科が得意でなければならないのです。
また問題はマーク式です。
記述の力を問えない以上、私立大の側からすると受験生を選抜するためには
・問題の数を増やす
・問題の内容をよりマニアックにする
しかありません。
だから、英語の超長文が複数出たり、地歴では教科書に載っていないような事項が出題されたりということがザラにあります。
僕が以前勤めていた塾の上司が言っていましたが、「私立大の地歴はクイズ。知らないとおしまい。」だそうです。
これでも、私立の方が楽と言えるでしょうか。
他方、国立大は・・
勘のいい人ならピンときたかもしれませんが、僕が国立大をオススメするのは、出題形式において、まさに「私立大の逆」だからです。
受験科目が多い、というのはやはりどの受験生も同じです。
短期間で5教科7科目を勉強するのは確かに大変かもしれません。
しかし、共通テストで問われる知識は、私立大ほどにマニアックなものではありません。基礎をしっかりと理解していれば、解ける問題ばかりです。
加えて、旧帝大(東大・京大・大阪大など)などの難関国公立大学を除けば、共通テストで70〜75パーセントを得点できれば、合格のボーダーラインを超えることができます。
70パーセントというと、100点満点なら70点、200点満点なら140点をとればいいのです。
これは対策をしっかりすれば十分に届く点数です。
たとえ共通テストとは言えど、それは変わりありません。
そして、問題の記述形式ですが、たとえ記述式とはいえ、求められているのは「基本知識を組み合わせて使うことができているか」という点です。
英語であれば、私立大のようにマニアックな知識問題を出す代わりに、基礎的な和訳問題、内容把握問題を記述形式で出してきます。
なんとなく「記述問題は苦手」という意識があると思うのですが、要は知識の応用です。個人的には、専門的な知識をバンバン頭に詰め込んでいくよりも易しいし、より「勉強している」という実感を持って日々学習できると思います。
完全に僕の主観ですが、国公立大の勉強って、勉強する教科は多いし、記述形式でもあって確かに大変なのですが、だからこそ勉強していて「面白い」と思えるのも、やはり国公立大の方じゃないかなと思います。
そして、国公立大の入試は2月後半。私立大よりも2〜3週間しっかりと準備できます。これは現役生や高3からの短期決戦を仕掛る受験生にとってはかなりのアドバンテージです。
また、後期日程のある大学も多いので、粘ろうと思えば、3月中旬まで粘ることも可能です。(メンタル的にはきついですが・・)
まとめ 学費が安いのもやっぱり外せない
今日のまとめです。
- 私立は楽そう・・と思ったら、全然そんなことはありません
- 国公立の志願者は減っているし、勉強科目が多い分、基礎で戦える
- 国公立対策は、多教科・記述形式という点でおもしろい(これけっこう大事)
そして、何と言っても国公立大の方が明らかに安いです。先の見通しのつかない今、少しでも費用を抑えられればそれに越したことはないですよね。
というわけで、今日は、志望校選択で迷っている人に向けて、国公立大をオススメする記事を書きました。
今年度は、初の共通テスト導入でさらに国公立志望者が減ると予想されています。
加えて、コロナウイルスの影響で、勉強時間が確保できず、受験科目数の少ない私立大へと多くの受験生が流れていくのは目に見えています。
だからこそ、国公立なのです!
もちろん、私立がダメだと言っているのではありません。私立大でいきたいところがあるならそれを目指すのは正しい選択です。
しかし、
・私立と国公立、どちらか迷っている
そして、
・国公立=難しい、私立=楽そう
と思っているなら、僕は断然国公立大をオススメします。
短期決戦に勝つための方法をこのブログでもどんどん紹介していきます。
この記事を読んだあなたは、自信をもって国公立大を目指してほしいな、と思います。
国公立大のように多くの教科を効率よく勉強するには、こちらの勉強法がオススメです。