前回の記事では、
得意教科と苦手教科どちらか勉強すべきかについて書きました。
→前回
今回は、
得意教科を具体的にどのように「得意教科」にしていくのかを紹介します。
おそらく、
今の段階では、
・なんとなく得意かな〜
・得意ではないけれど、まあ好きかな
といったあまり自信がないけれども、
他と比較して得意・好きだという感じの方が多いと思います。
そこで、今日は
そうした「何となく」の段階から、
自信を持って
「この教科なら負ける気がしない」
と言えるレベルまで突き抜ける
そのためのメソッドを紹介したいと思います。
ただし、どの教科でも応用できるように
少し抽象度を上げて紹介していくので、
それぞれの教科でアレンジを効かせて
実践していただければ良いかと思います。
では、早速参りましょう!
第1段階:極める部分を限定する
とりあえずみなさん、
ここまで読み進めてくださっているということは
得意な教科や好きな教科を一つ決めたと思います。
今から、それを単元レベルでさらに絞り込んでください。
国語なら古文、
数学なら「図形と計量」、
世界史なら中世ヨーロッパ史など、
教科の中のさらに細かい部分まで
自分が得意としたい範囲や分野を絞り込みます。
おそらく、
英語を得意になりたいと思って、
漠然と英語の学習に着手すると失敗します。
ここまで絞り込んで特化させることがカギです。
よくゲームとかで
ポイントを割り振って、ステータスを上げていく
というやつがありますね。
あれと同じです。
まんべんなくポイントを割り振ると、
あまり特定の分野に特化させることができません。
まずは一点集中でいきます。
さあ、自分は何を特化させるか決めましたか?
それでは次のステップに移ります。
第2段階:毎日最低1時間はその分野の勉強をする
次の段階は、実行フェーズです。
先ほどあなたが決めた分野の勉強を毎日1時間行ってください。
毎日です。
もしいけるなら1時間を超えても問題ありませんが、
毎日続けることのほうが大切です。
毎日1時間勉強するって大変だと思ったかもしれません。
しかし、そんなことはないんです。
なぜなら、
勉強するのは、あなたの得意や好きを先鋭化させた分野だからです。
人によっては、1時間では物足りないと感じるはずです。
英語という教科の中の単語だけを極めると決めたのであれば、
ひたすら1時間単語学習のみを行います。
これはやってみると分かりますが、
想像以上に楽しいと気づくと思います。
自分は今、この分野の究極に向けて進んでいる
その感覚を味わってください。
何を使って勉強するかですが、
すでに持っているテキストや教科書を使っていただいても構いませんが、
専用のテキストを買って、形から入るのもおすすめです。
かなりモチベーション上がります。
この勉強方法について、次の段階で説明します。
第3段階:”一般の本”で勉強する
さて、この第3段階が最も肝心です。
よく聞いてくださいね。
参考書ではない、いわゆる「一般の本」を読んでください。
一例を挙げます。
◯古文→「源氏物語」の原文とその訳がついている本を読む。
参考までに、古文にはこんなシリーズが出ていたりします。
この「ビギナーズ・クラシックスシリーズ」は古文を原文で読む最初のステップとしておすすめです。
◯世界史→古代オリエントについての新書を読む
◯英語→大人向けの英単語帳をやってみる
などです。
ポイントは、
本屋さんの学習参考書コーナーには置いていない本を選ぶということ。
なぜか。
それは、
1)理解重視であるため、ノイズが入りにくい
2)着眼点が違うため、純粋に楽しめる
の2つがあります。
まず1)についてですが、
学習参考書というのは、
当然ですが、
入試で点数を取るために作られています。
したがって、
何を覚えるべきことか、暗記すべきかがびっしり書かれていたり、
大学の過去問題なんかが演習問題として入っていたりします。
これらはとても役に立つものではあるのですが、
その教科の内容そのものをじっくりと理解しようと思うと、
かえってノイズ(雑音)になってしまいます。
反対に、
一般の本というのは
テストで点数を取るためには書かれていません。
むしろ、源氏物語ならその内容を、
単語帳ならどういうシーンで使うのか、
どのような成り立ちなのかといった背景など
より内容に集中できるように書かれています。
受験には出てこないような知識なども
そこには含まれているでしょうが、
そうした知識が案外役に立ったりするものです。
そして、これが2)とも関わってくるのですが、
このような着眼点の違いから、
勉強しているというよりも、
純粋に知ることを楽しむという感覚になりやすいと思っています。
また、
自分は参考書ではない一般の書籍から
情報を仕入れているという点が
ちょっとした自信につながったりもします。笑
正直、一般の本を使って受験勉強している生徒は
かなり少数派と言えるでしょう。
なので、今日この記事を読んだあなたはラッキーです。
早速、この方法を試してみてくださいね。笑
しかし、まじめな話、
こうやって勉強していると、
受験とか関係なく、勉強自体を楽しいと思えてきます。
そして、こう思えるようになったら、もう「勝ち」だと私は思います。
第4段階:実際に問題を解いて成果をチェックする
ここまでの段階を実行してきたならば、
確実に実力はついてきているはずです。
最後の仕上げとして、実際に問題を解いてみます。
もちろん、自分の限定した範囲の問題だけで大丈夫です。
解いてみるのは問題集でいいのですが、
もし可能であれば、
大学の過去問題を解いてみてください。
学校の進路資料室から赤本を調べて、
その分野の問題だけをコピーしてやってみてください。
塾や予備校、家庭教師を利用しているのであれば、
先生に自分の勉強してきた分野が出題されている箇所を
探してもらってください。
ここで、自分の成長が確認できれば、一連のフェーズは終了です。
そして、第1段階へもどる
このようにして一つの単元を攻略できたら、
また第1段階にもどって、次に極める分野を絞り込みます。
このサイクルを回していくことで、
自分の得意エリアがガンガン増えていきます。
はじめは一つの教科の一つの単元だったのが、
得意が増えていった結果、
その教科自体が得意になっていきます。
分野別に極めていき、
楽しみながら受験を攻略していきましょう。
受験は楽しんだもん勝ちです!