勉強法・モチベーション管理

大学受験でメンタル強化が欠かせない理由

多くの予備校教師や学校の先生は、各教科の内容だけではなく、「勉強に対する考え方」や「受験への心構え」などいわゆる「メンタル面」の話を授業で扱います。

その目的とは何でしょうか。先生の趣味・好みでしょうか。それもあると思いますが、それだけではありません。

指導者たちが授業でメンタル面の話をするのは、生徒たちの学力だけではなく、精神面も育てる必要があると考えているからです。

なぜ受験においてメンタルを強化する必要があるのか。今日はその点を一緒に考えてみたいと思います。

メンタル強化の目的

入試とは、学問に関する知識を問うものです。あるいは、「思考力・判断力・表現力」を問うものです。単純化してしまえば、そこにはメンタル的な要素はありません。大学側もメンタル的な要素・素質を見て合格者を選抜してはいないでしょう。

もちろんそうなのですが、これはあくまで「単純化」した場合の見方です。現実問題、受験においては学問の知識だけでなく、メンタル面でのサポートが欠かせません。なぜ欠かせないのでしょうか。

つまるところ、メンタル強化の目的はこの二つにあると僕は考えています。

1、モチベーションを維持するため

2、プレッシャーに負けないため

順番に説明します。

目的1:モチベーションを維持するため

 受験は長い

大学受験というのは、本当に長い道のりです。日々、コンスタントに勉強を続けなければなりません。

経験者ならきっとこのしんどさはお分かりかと思います。特に高校生は、青年期という多感な時期を生きています。今日は勉強できる気分じゃない、ということもあると思います。

その中であっても、自分の感情と上手につき合って、勉強するモチベーションを維持していくためには、メンタル面でのトレーニングが欠かせません。

また、辛い時期を乗り切るのに、先生からの激励も大きな助けになります。定期的にメンタル面での話をするのには、こうしたモチベーション維持の目的があるのです。

とはいえ、モチベーションが続く期間にも限界があります。

なので僕は、「受験勉強は高3から」の短期決戦をオススメしています。コツコツやりたい人でも高2の夏からで十分です。指導も基本的に高2生と高3生限定で行っています。

 思うように結果が出ないもどかしさと戦う

モチベーションの維持でもう一つ大変なのが、「勉強しても結果が出ないとき」です。

暗記系の教科は、勉強すればすぐに点数が上がったり、できる問題が増えたりして成果が見えるのですが、思考系の教科は結果に反映されるまでに時間がかかります。

他にも、勉強しても志望校の判定がいつまでも上がらなかったり、友達はどんどん成績を伸ばしているのに、自分だけ伸び悩んでいたり・・

こういったときに、勉強を続ける気持ちがポキッと折れてしまう危険性があります。

壁にぶつかったとしても、それを自分で乗り越えていかなければなりません。

だからこそ、強いメンタルが必要なのです。

指導者は生徒が自分で壁を超えられるように、逆境に対処する術を教えます。それがメンタル面での話になるというわけです。

目的2:プレッシャーに負けないため

メンタルを強化するもう一つの目的は、「プレッシャーに強くなる」ためです。

受験は一発勝負。どれだけ勉強をがんばったとしても、本番で結果を出せなければ不合格になってしまいます。

もちろん、それまでの努力は決して無駄ではありません。その努力はきっと今後の人生の糧になるでしょう。しかし、不合格であることには変わりありません。

部活動をしている人なら、これはよく分かるのではないでしょうか。練習でできたことが試合になると途端にできなくなってしまう。「試合のように練習し、練習のように試合する」とは、運動部にはおなじみのフレーズでしょう。

 

せっかく頑張ったのだから、結果を出したいと思うのは自然な気持ちです。

本番で緊張して結果が出せない、ということにならないため、普段からメンタル面を強化している必要があるのです。

時として先生がプレッシャーをかけてくる場面があるかもしれません。「なんだ、受験生にもなってこんな問題もできないのか!」みたいな具合にです。※僕はしません。

確かにグサっときますが、「先生はプレッシャーに耐えられるように、あえて厳しくしているのだ」と前向きに考えてみましょう。

注意:この時期に正しくない考えを持ってしまう危険性も

上に挙げた理由で、精神面を強化していくのは大切です。だからこそ、学校の先生や予備校の講師はメンタル面の話をします。

その多くは有益な話でしょう。しかし、中には、偏った見方が含まれていることがあるのもまた事実です。

一例をあげると

・高学歴=善という見方

・無理してでも上の大学を目指そうとすることが良いとされる見方

・先生をカリスマ扱いする見方

念のために言っておきますが、高学歴=善なんて真っ赤な嘘です。そんなもので人の価値は決まりません。

しかし、受験という環境下で先生の話を聞いていくうちに、そういった考えが少しづつ染み付いていきます。

素直であることは大切ですが、決してうのみにしないように気をつけましょう。

まとめ 受験を通して鍛えたメンタルは今後も役に立つ

・思うような結果が得られなくても、めげずにがんばる

・本番でもプレッシャーに負けない

これらは受験に限らず、今後の人生で重要な要素です。受験勉強で人生が全て決まるわけではありませんが、人生の糧になることは確かです。

多くの指導者は受験を通して人間としても成長してほしいと願っています。

だからこそ、メンタル面の話をします。

この記事も何を隠そう、「メンタル面」の話。みなさんが勉強を通して、一回りも二回りも成長することを願っています。

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