古典文法講座

【新章突入!】古典文法の助詞をシリーズで徹底解説していきます

みなさんこんにちは^^

それでは今日から新しい章に入っていきましょう。

今日から第3章「助詞」がスタートです。

助詞は分類上、「活用しない付属語」とされており、動詞や助動詞のようにわざわざ活用の種類を覚える必要はありません。

また、数自体はそこそこ存在するのですが、試験で用法まできっちり聞かれるものはそこまで多くないので、助動詞よりも楽に感じるかもしれません。

とはいえ、その重要度は助動詞並、いやそれ以上かもしれません。

というわけで、今日は実際に個別の助詞を扱っていく前に、イントロとして、助詞とは何か、どんな助詞があるのか全体像を確認しましょう。

助詞が読解の要

前回、助動詞編のラストでも少し言ったのですが、表現の幅を広げるのが助動詞の役割だとすると、助詞は対象や論理などの秩序を整備する役割をもっています。

助動詞がなければ、表現の幅が非常に狭まってしまいます。他方で、助詞がなければ、せっかく広がった表現の幅をそのままきちんと相手に届けることができません。

だからこそ、助詞が読解の要なのです。

 

例えば、「私は彼を彼女に紹介した。」という文があったとしましょう。

英語なら、

I introduced him to her.

というようにSVO文型を使って表現します。

最初が主語、次が動詞、そして目的語というように、語の順番で対象を決定しているわけです。

しかし、日本語は英語のように文型が存在しません。

だから、「私は彼に・・」のように助詞を用いて対象を明確にしていきます。

もし助詞がなければ、

「私、彼、彼女、紹介する」となり、私のことを彼が彼女に紹介した、ともとれますし、私は彼と彼女を(ここに登場していない誰かに)紹介したとさえ読むこともできてしまいます。

語順で格を決定しない日本語だからこそ、助詞をしっかりと差し込んでいかなければならないのです。

助詞を侮るなかれ

授業時間の関係なのかもしれませんが、助詞の学習が手薄になっている高校は少なくありません。

実は、こう言っている僕自身も高校時代に、きちんと助詞を習った記憶がありません。

本当に重要な助詞をいくつかだけ、しかもサラッとやってだけで終わってしまいました。

参考書などを見ても、助動詞の対策ってけっこううるさいくらいに言われているのですが、助詞についてはそれほどページを割かれていません。

もちろん、学校の先生も参考書も助詞を軽視しているってことは全くないと思います。

でも助動詞と扱われ方の差がすごすぎて、生徒たちの中には「助詞を、わざわざやらなくても古文は読める」という雰囲気が出来上がりつつあるように感じます。

なので、このブログを読んでくれているあなたには言っておきます。

助詞って、めっちゃ大事です!

センター試験の文法問題にも出ていましたし、先ほど書いたように文章を正しく読解しようと思ったら、助詞の知識が欠かせないからです。

ゆえに、ここでは助詞を徹底的に説明します!

夏休み突入前には助詞編の記事をそろえようと思っていますので、このブログを1日1記事とかでもいいので、定期的に確認してみてください。

助詞一覧

助詞の重要性を確認できたところで、実際にどんな助詞があるのかを見ていくことにしましょう。

助詞と一言で言っても、大きく6つのグループに分けることができます。

 接続助詞

「〜ので」「〜けれども」などの文と文をつなぐ働きをします。

読解上、かなり重要になってくるので、助詞編はまずこの接続助詞から入ります。

 格助詞

「〜が」、「〜に」など対象(格)を決める上で重要な役割を果たします。

また「に」や「を」といった、用法(助動詞でいうところの文法的意味)が多種多様な助詞があるので、おそらく格助詞が助詞の中では最も厄介でしょう。(厄介な分、重要でもあるのですが・・)

 副助詞

副詞のような働きをする助詞です。

助詞の中でも基本というよりもやや応用の部類に入ります。テクニカルな訳をするので入試頻出です!

 終助詞

文の最後にくっつける助詞で、詠嘆や願望などの意味を表して、助動詞のような働きをします。

 係助詞

文末を連体形や以前形に変化させる係結びを発生させる助詞です。

また、疑問や反語の意味を表すこともでき、こちらも読解上重要な役割を果たします。

 間投助詞

主に語調を整えるための助詞です。

こちらも文末に置かれることが多いです。

◯助詞にも接続は存在する

さて、先ほど助詞には活用がない分楽だと言いましたが、接続は存在します。

この助詞が未然形にくっつくとか、決まっているわけです。

当然ながらこれも覚えておかなければなりません。

まとめ

とにかく今日は「助詞が大事」ということを覚えて帰ってください。

もし、それが分かってもらえたのであれば、この記事を書いた意味がありました。

それでは次回から助詞の解説に入っていきます。

単語も覚えたし、助動詞も覚えたんだけど、なぜか古文が読めるようにならない・・

という人は助詞の知識がないことが原因かもしれません。

ぜひ、次の記事から一緒に助詞を勉強していきましょう!

次はこちら→【接続助詞】「ば」「とも」「ども」と接続の4条件

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