はじめまして
おのKと申します。
このブログでは、教員採用試験(通称「教採」)について、僕自身の経験を交えて説明していきます。
はじめにー自己紹介
僕は、数年前、大学4年生の時に教員採用試験を受験し、一つの地方自治体と二つの私立高校から合格通知を頂くことができました。(さらにもう一つの自治体も最終選考まで残りましたが、辞退。)
その時の経験が参考になればと思い、うまくいったこと、失敗したことを書いていきたいと思います。
そもそも教員採用試験とは?
教員免許を持っている=先生になれる、というわけではない
所定の大学で必要単位を履修して卒業した場合、教員免許がもらえますが、これだけで来年から先生として教壇に立てるわけではありません。
教員採用試験という試験に合格して初めて先生になることができます。
教員採用試験とは、年に1度、各自治体が行う教員(学校の先生)を採用するための試験のことです。
勘違いしがちなところですが、公立の場合、どこか特定の〇〇高校の先生になりたい、と思って、その○○高校へ試験を受けにいくわけではありません。
公立学校の先生の場合、例えば、東京都なら東京都で一括で先生を採用します。
ここで、僕が何度も「公立の場合は」と言っているのは、私立の学校の採用試験は、個別に行われるからです。
公立の採用試験 → 公務員 (地方自治体が採用)
私立の採用試験 → 会社員 (それぞれの学校が採用)
こうイメージするとわかりやすいかもしれません。
倍率はどれくらいか?
これは、各自治体によって異なります。
それぞれの自治体のHPで、過去の受験結果がのせられているので、それを確認してみてください。
しかし、一般的に
高校>中学>小学
体育・音楽・美術・技家>理科・社会>国語・数学・英語
の順で倍率が高くなります。
これは、ある意味で当然といえるかもしれません。小→中→高とどんどん学校の数は少なくなっていくからです。
教科についても、国数英の方が理社その他の科目よりも授業数が多いため、先生の数も多く必要になるというわけです。
なので、高校の理科、社会の先生になるのはかなり大変といえます。
一例として、京都市、京都府の倍率を見てみましょう。表にすると下のようになります。
小学校→中学校→高校と倍率が上がっているのが分かるかと思います。
ただし、教科別で倍率が出ていないので、理科や社会についてはもう少し高倍率だと思ったほうがいいでしょう。
また、京都は京都市と京都府が別々に教員を採用しています。このようなケースもあるので、リサーチが大切です。
どんな試験を受けるのか
教員採用試験の主な試験科目は以下のとおりです。
筆記試験
教職教養→教員として最低限必要な、教育に関する法律や歴史、心理学についての知識を問う。
一般教養→教員として最低限必要な、一般教養を問う。時事問題や中学高校レベルの5教科の問題などが多い。
適性検査→教員としての適性を測る。アンケート形式であることが多い。
専門教養→各教科の試験。記述式。
論文試験→与えられたテーマで小論文を書く。その文章を通して、教員としての適性を見る。
その他の試験
面接試験→集団面接・個人面接
集団討論→与えられたテーマについて、受験者たちで議論する。
模擬授業→指定された教科書の範囲を授業する。
うわ、多い・・・と思ったかもしれません。
しかし、落ち着いて一つずつ準備していけば大丈夫です。
このブログでも順番に詳しい内容や、対策を説明していきます。
また、どの試験が行われるかは自治体によって異なります。
つまり、上に挙げた試験を必ずしも全て行うわけではない、ということです。
自分の志望する自治体ではどの試験が課されるか、前もって調べておきましょう!
ちなみに、私立の学校の場合でも、おおむね上に書いたような試験が行われます。
しかし、少し公立と違うところもあるので、それはまた別の記事で説明したいと思います。
試験の時期はいつ?
公立の採用試験はだいたい7月〜8月に試験を行います。(学校が夏休みになることも関係しているのでしょうか)
多くの場合、2次、3次試験と段階的に試験が実施されるので、最終的に合格(内定)が決まるのは、9月末〜10月になります。
これに対して、私立の学校は比較的試験の時期に幅があります。
5月から採用試験を始める学校もあれば、年度末の3月まで募集を行っているところもあります。
いつから勉強を始めればいいか?
これについては、こちらを参照してください。
大学1年〜3年生の方へ
現在、大学1年〜3年生の方の中には、学校の先生になることを目指して大学に入った、という方も少なくないでしょう。
今のうちからやっておくべきことは何かあるだろうか?
やっておくべきことはこの2つです。
- 大学の授業をまじめに受ける
- 自分の志望する教科の「おもしろいところ」を考える
それぞれ説明します。
大学の授業をまじめに受ける
当たり前のことを言っているようですが、これはとても大切です。
教職教養の試験範囲は、教育に関する法律(教育法規といいます)、教育心理学、教育の歴史、教育方法論、生徒指導論など多岐にわたります。
これを試験直前になって、ゼロの状態からはじめるのはかなり厳しいです。
では、どうするのか。
そのための対策が「大学の授業をまじめに受ける」です。
実は、もう授業をとっている方は気づいているかもしれませんが、教職教養の範囲は、学校での教職の授業の範囲と同じです。
大学の授業は、教員採用試験の勉強の場でもあるのです。
自分の志望する教科の「おもしろいところ」を考える
面接試験では、ほぼ必ずといっていいほど
「古文(教科・科目名)の魅力とはなんですか?」
といった質問をされます。
この質問には、ぜひ答えられるようにしておきたいものです。
これに関連して
「古文を通して生徒にどのような力を身につけさせたいですか?」
といった質問も多いです。
とはいえ、まずは一つ目の質問について、定期的に考え続けてください。これも試験直前に考えるのは危険です。
先生が「自分の教科のここがおもしろい!」という確信を持っていることは、実際に教壇に立つときにも必要です。
ぜひ、今のうちから考えてみてください!