このブログではこれまで、教員採用試験の筆記試験の対策について解説してきました。
じゃ、結局のところ、いつから勉強を始めればいいの?
今日は、こんな疑問に答えていきたいと思います。
そもそも スケジュールを一概には決めにくい
いきなりこれを言ってしまっては身も蓋もないのですが、教員採用試験と一言に言っても、いつ、どんな試験をどれだけを受けるのかは人によって変わってきます。
ある人は、一つの自治体にすべてを懸けて挑むかもしれませんし、僕のように複数自治体を受験した上で、私立も受けるかもしれません。
私立学校しか受験しない人もいますし、民間企業への就活をしながら教員採用試験に挑んでくる猛者もいるかもしれません。(実際、僕の友達の一人はそうでした・・・)
まず、自分にとっての教員採用試験の規模はどのくらいなのかを考えてみましょう。
とはいえ、
- 複数の自治体を志望し
- かつ私立も受験する
というパターンが多いようにも感じます。
なので、この記事ではこのパターンに沿って最大公約数的な教員採用試験のスケジュールを説明していきたいと思います。
ちょっと長くなりそうな予感ですが、お付き合いください!
ちなみに 僕自身はどうだったか?
この記事を書いている僕は、大学4年生の時に、国語で教員採用試験を受験して、合格しました。
受験したのは、自治体(公立)2箇所、私立高校2校。
公立A→合格
公立B→最終選考で辞退
私立A→合格
私立B→合格
という結果となりました。
なので、唯一の方法ではないにしても、僕の経験は参考にしていただけるかと思います。
また、僕の友人たちも僕と同じようなスケジュールで、教採に現役合格していきました。
スケジュールの立て方に困っている人は、ぜひ読んでみてください!
いつから始める?
3年生の夏休みからが妥当
個人的に、スタートさせるのは、この時期がベストだと思います。
「ちょっと早すぎるのでは?」
と思われる方もいるかもしれません。
しかし、現実的に考えると、この3年生の夏休みという時期が始めるのにベストだと言えます。
そう言える根拠を3つ紹介します。
理由1:まとまった時間がとれる
ご存知の通り、大学生の夏休みは8月と9月のおよそ2ヶ月間あります。
私立大でも1ヶ月や1ヶ月半はあるでしょう。
このまとまった時間は勉強を新しく始めるのに最適です。
何かを始動させるときというのは大きな時間とエネルギーを必要とします。
これを学期中に行うのは、なかなかに大変です。日々の課題や生活に忙殺され、勉強する時間をとれずに、最悪の場合、教採自体をあきらめてしまうことにもなりかねません。
これは何としてでも避けたいところです。
理由2:周りの学生も動き始めている
教員採用試験を受験する人ではなくとも、この3年の夏休みは進路に向けて具体的にアクションを起こしていく時期です。
民間の企業への就職を目指す人は、インターンシップへ、そして、この時期に公務員試験の勉強を始める人も少なくありません。
夏休みで、大学へ行く機会は減るのではっきりとは気づかないかもしれませんが、確実に周りはスタートを切っています。
周りと比較する必要はありませんが、「自分もそろそろがんばらないと」と思わせてくれる絶好の機会と捉えていきたいです。
理由3:想像以上にやるべきことがある
これは、教採の勉強を始めた人ならみんな感じることだと思うのですが、
想像以上にやることだらけ
特に、春休み明けてから(4月以降)はかなり忙しかった記憶があります。
僕たちは筆記試験の勉強だけではなく、面接の練習もしなければいけませんし、志望理由書(エントリーシート)も書かなければなりません。
そして、4年生なら卒業論文もあるし、教育実習の準備もあります。
こういった要素に加えて、予期しない突然の用事が入ることもしばしばです。
早め早めに行動するに越したことはない、という訳です。
それぞれのターム(時期)とすべきこと
ここからは、教員採用試験に向けてそれぞれの時期で主にすべきことを、いくつかのターム(期間)に分けて説明していきます。
第1ターム(3年生の8月〜12月):専門教科の対策
最初に着手すべきは、専門教科の勉強です。
センター試験の過去問題などを使って、自分の教科の知識がどれだけ抜けてしまっているかをチェックします。
それに応じて、この夏休みですべきことをリストアップしていきます。
まずは、この失った知識を補充するところから始めましょう。
詳しくは、こちらの記事も参考にしてください。
この時期の注意点は、時間ではなくノルマで勉強を進めるということです。
3年生の夏休みから始めるべきと書きましたが、この時期からガリ勉しないとダメ、というわけではありません。
きっと、アルバイトをしていたり、どこか旅行に出かけたりといったイベントもあることでしょう。それらを犠牲にしてまで勉強に打ち込まなくても大丈夫です。
最初は自分で決めた量を毎日こなしていくことを目指していきましょう。
できれば、知識系のインプットは夏休み中に終えて、10月〜12月は演習メインでいけるとベストです。
第2ターム(3年生の1月〜3月):筆記全般の対策
この時期から、徐々に忙しくなってきます。
この時期にやるべきことは
- 教採までの大まかなスケジュールを立てる
- 過去問を入手し、出題の傾向を把握
- 教職・一般教養の勉強
- 面接練習をしてみる
- 専門知識の過去問を解いてみる
です。
一番時間が取られるのは、3番目の「教職・一般教養の勉強」だと思います。
まとまって勉強できるのは、この春休みが最後だと思ってギアをあげていきましょう。
教職・一般教養の勉強についてはこちらを参照してください。
面接練習は、いれば同じ教採を目指す友達と一緒にやってみることをお勧めします。
また、大学によっては、教員採用試験を目指す人たちのサークルがあったりするので、それに参加してもいいと思います。
僕も、この春休みに友達と面接の練習を行い、志望理由や教科の魅力など、よく聞かれるであろう質問について一緒に考えました。
第3ターム(4年生の4月、5月):エントリーシート作成
いよいよ、4年生。この時期は志望理由書(エントリーシート)など、書類の作成に追われます。(エントリーシートはちゃんと自分用にコピーをとっておいてください。)
私立高校の合同説明会や、各自治体の採用試験説明会が開かれるのもこの時期です。
体感ですが、この4月から一気に忙しくなります。
早めにできる筆記対策などは、春休みのうちにある程度完成させておきましょう。
第4ターム(4年生の6月):教育実習→過去問演習
4年生であれば、おそらくこの時期に教育実習がぶつかります。
高校なら2週間、中学校なら3週間、教員採用試験の勉強がストップします。
これをちゃんと計算に入れておきましょう。
教育実習から帰ってきたら、試験までの間は集中的に過去問をやり込んでいきます。
同時に、1次試験で面接がある場合は、面接練習を行っていきます。
自分が作成したエントリーシートをもとに、突っ込まれそうな質問を予想して、どう答えるかを準備しておきましょう。
学校によっては、私立の選考も入ってきます。
忙しさは、この6月〜7月がピークになります。
気候的にも厳しいので、体調管理に気をつけてください!
第5ターム(1次試験終了後〜):集団討論、模擬授業、論文対策
筆記中心の1次試験を突破すれば、あともう少しです。
2次試験は、論文、模擬授業、集団討論など自治体によって行われる試験が様々です。
気を抜かずに、最後までやり抜きましょう!
依然として、私立の選考も続きます。この辺りは、人それぞれなので、適宜スケジュール調整が必要です。
いずれにせよ、ここを乗り切れば教員採用試験は終了です。長い間、お疲れ様でした!
まとめ 早め早めのスタートが肝心
やはり、長くなってしまいました・・・
まとめます。
- 教員採用試験の規模は人により様々。自分はいつ、どんな試験を、どれくらい受験するのかを考えよう。
- とはいえ、3年生の夏休みが始めるのにベスト。
- 専門教科 → 一般・教職教養 → 面接・集団討論対策の順にウエイトを移していく
- それぞれのタームで、スケジュールを微調整し、自分の教採を勝ち抜こう!
教員採用試験は長い旅路です。
目的地に行くためには、地図をもって、定期的に自分がどの位置にいるのかを確認しなければなりません。
教採を通して身に付く自己管理能力は、教員として、社会人として必要な資質です。
大変なときもあると思いますが、がんばってください^ ^