今日は、教員採用試験合格を目指す人に向けて毎月刊行されている雑誌を紹介していきます。
他にもあるのかもしれませんが、本屋さんでよく見るのは協同出版から出ている『月刊教職課程』と時事通信出版局の『教員養成セミナー』の2冊です。
そこで、この2冊を徹底比較して、それぞれの特徴を説明していきたいと思います。(実際に、両方買って確認しました!)
- 買うならどっちがいいんだろう?
- そもそも、教採対策のために雑誌って買った方がいいの?
こういった疑問を持っている方はぜひ続きをご覧ください。
それぞれの概要、長所は?
『教職課程』:論作文添削、インタビュー記事がためになる
最新の教育トピック解説,全国の教員採用試験情報・出題傾向,先輩教師からのアドバイス,試験でも現場でも役立つ知識・教養……教員採用試験合格のために必要なことすべてがまるわかり。毎月読むことで合格力,教師としての資質・能力が身につきます。教師をめざすあなたを完全サポート! 教員志望者のための情報・教養誌です。
協同出版公式サイトより引用
自治体別の過去問、参考書を出している協同出版が毎月刊行している『教職課程』。
僕も実際に買ってみました↓
最新号(2020年4月現在)の特集は「教育時事・一般時事総仕上げ」。
また、「教育実習完全ガイド」というタイムリーなテーマも扱われています。
実際に読んでみて、僕の感想です。
教育実習で何をすべきかが分かる
今月号は「教育実習」についての特集が載っているのですが、事前の学校への電話や実習中にやりたいことなどが詳しく書かれており、自分の教育実習をイメージする助けになります。
特に、小学校を志望している方は、指導案の書き方の例や児童との関わりなどについて載せられているのでオススメです!
論作文の添削がポイント高
また、現役で教採合格を目指す人の論作文を添削していくコーナーがあり、どのような基準で論作文を書いていけばいいかの参考になります。
論作文を自分で添削するのってなかなか大変ですよね・・・このパートを読んで、自分の論作文を改良していきましょう。
現場教員のインタビューは貴重
教員採用試験の先にあるのは、教員として働く自分です。
今から、教員という仕事の実際を知っておきたいというのは、皆が抱く思いではないでしょうか。
今月号では、巻頭から若手教員のインタビュー記事が特集されており、実際に学校で働く自分をイメージすることができます。
また、「保護者との関わり方」という興味を沸かせる特集も組まれており、非常にためになります。
さずが雑誌ならではという感じをうけます。
以上が、『教職課程』の紹介です。
全体として、読みやすく雑誌らしい、という印象でした。表紙もイラスト調でかわいいですね。
『教員養成セミナー』:教採対策のペースメーカーに
では、次に『教員養成セミナー』について紹介していきます。
月刊『教員養成セミナー』は、教員採用試験を受験する人のための総合情報誌です。教員採用試験に出るトピック、自治体ごとの試験データ、最新の出題傾向分析に基づいた演習問題など、常にタイムリーな情報を提供します。
特集ページでは、教員採用試験に生きる筆記試験の学習方法、面接・論作文対策などをお届け。充実した連載ページでは、教員採用試験に役立つ学習のための記事から、”教職”という仕事を知り、モチベーションを高められる記事まで、幅広いラインナップでお届けします。
また、本誌と連動した教職教養、一般教養の講義動画は、内容もグレードアップ!巻末冊子の「パアーアップノート」とともに、筆記試験対策のペースメーカーとして活用してください。時事通信出版局公式サイトから引用
時事通信社の出版部門から独立した「時事通信出版局」が刊行している『教員養成セミナー』。
こちらも購入しました↓
今月号の特集は、「学習指導要領」です。
また、「児童虐待」に関する特集も組まれており、役立つ情報が入手できる期待大。
こちらも実際に読んでみた感想を書いていきたいと思います。
学習指導要領について、図表を用いてわかりやすく解説
「合格したいなら今号は絶対読んでください!」と豪語するだけあって、新しい学習指導要領について見やすく、分かりやすい解説がなされています。
「原文に当たる前に読む」と「原文に当たりながら読む」という2パターンの吹き出しがあり、学習指導要領を原文で読むことも勧めている点がなお良いです。
学習のペースメーカーとしてオススメ
公式サイトからの引用文にもありましたが、筆記対策のペースメーカーとして最適です。
春休み中に一通り教職教養と一般教養の勉強は終えたと思いますが、正直なところ細かい部分が曖昧なままではないでしょうか。(僕は、そうでした・・・)
月刊誌という形式は、定期的に一度自分の知識を点検し、さらに増強するためにはもってこいの形式です。
月刊誌は先に挙げた『教職課程』も同じですが、『教員養成セミナー』の方が問題の量と使いやすさという点では優っていると思います。
その他、話題のキーワードについても詳述
「チーム学校」や「働き方改革」など話題の用語についても、図を用いてわかりやすく説明されています。
(僕だけかもしれませんが、)自分から進んで調べる気になれないが重要なテーマ「児童虐待」についても特集を組んで説明してくれているので、月に一度手に取ってみるのもいいかなと思います。
比較してみてそれぞれの印象は?
それぞれ読んでみての印象です。
◯教職課程
→雑誌として気軽に読み進めることができるが、問題集としての密度は微妙。
◯教員養成セミナー
→教採の勉強を補強するならオススメだが、読んでいて「勉強している」感が強い。
(もちろん、たまたま読んだ号がそうだっただけで、他の号も全て同じ性質だというわけではありません。)
ただ、教職課程がライト、教員養成セミナーがちょっとヘビーという印象を受けました。
ヘビーであるというのは、それだけ情報量が詰まっているのでお得だとも言えます。
このあたりは、個人の好みでしょうか。
自分のタイプに合った方を選択してもらえればと思います。
ちなみに、バックナンバーを下の表にまとめたので、よろしければ参考にしてください。
◯バックナンバーと特集記事の見出し一覧
教職課程 | 教員養成セミナー | |
10月 | いまから始まる!教員採用試験合格ガイド | マンガで分かる!教採のしくみ&攻略術 |
11月 | こんなにある!教職の魅力 | 知らなきゃマズイ 教採出題6大トレンド
春から先生!ー知っておきたい教員生活ー(別冊) |
12月 | 教職教養問題:出題傾向分析 | 圧倒的に出題される「生徒指導」の資料を知ってますか? |
2020年1月 | 教員採用試験 必勝合格法 | 必ずわかる!出るとこだけ読む「答申・資料」
2019年夏の実施問題で演習!!(別冊) |
2月 | 生徒指導のための全国学力・学習状況調査/問題行動調査 | オール自治体出題トレンド |
3月 | 徹底攻略!教育原理の最新注目ポイント
2021年度の教員採用試験に必ず出る問題372(増刊号) |
「学テ」「PISA」2020年夏の教採は「学力」が出る
厳選!教育法規256(別冊) |
4月 | 学習指導要領:注目ポイント徹底攻略!
2021年度の教員採用試験 面接・場面指導83+α(増刊号) |
「出る順」に覚える教育法規
面接の質問168(別冊) |
5月 | 今こそしっかり!教育法規完全マスター | 書きあぐねている人のための「エントリー・願書」攻略
2021年度教員採用試験パーフェクト予想問題(別冊) |
※こちらから公式サイトで『教職課程』のバックナンバーを確認できます。『教員養成セミナー』はこちら。
まとめ ピンポイント買いもあり
最後に、定期購読した方がいいのか、という点ですが、
僕は気になるところだけピンポイントで買ってしまっても問題ないかな、と思います。
「勉強のペースメーカーに」という人や「揃えたい!」という人はもちろん定期購読でOKですが、ちょっと気分転換のために気になった月のものを読んだり、自分の強化したい分野を選んで購入しても十分効力を発揮します。
特に、「増刊号」や「別冊」は、教員採用試験に直結する面接のテーマや予想問題が入っているのでオススメです。
そして、もちろんですが・・・
一切買わない、というのもアリです。笑
雑誌という形ではなくても、教採のためになる情報を発信している媒体はたくさんあります。
僕も少し前に「国語教育の危機」というちくま新書の本を紹介しましたが、新書も比較的安価で勉強できるのでオススメです。
いずれにせよ、単なる教採合格のためではなく、その先の教員生活を見据えた情報収集が欠かせません。
ぜひ、本屋に足を運んで、気になる本を2〜3冊手に取って読んでみてはいかがでしょうか。
このブログでも、オススメの本を紹介していくので、よければ参考にしてみてください!