飲食店、小売店など様々なアルバイトがありますが、大学生のアルバイト先として「塾講師」という候補もありますよね。
塾というと、かつては「集団塾」のイメージでしたが、今では「個別指導塾」の形態も一般的になってきました。
現在、塾に通っている高校生のみなさんも、「大学生になったら塾講師やってみたいな」と思っている人もいると思います。
そこで、今日は大学生のアルバイトとしての「塾講師」について
- 収入
- 労働環境
- 人間関係
- 面白さ・やりがい
といった面からメリット・デメリットを紹介していきたいと思います。
塾講師のアルバイトに興味を持っている方はぜひ続きをご覧ください^^
この記事を書いている僕は、3箇所の個別指導塾でアルバイトをしてきました。合計で5年ほどになります。
※今回の記事は「個別指導塾」に関するもので、「集団塾」では少し性格が異なる場合があります。ご了承ください。
個別指導塾アルバイトの総合評価
・収入:☆
・労働環境:☆☆☆
・人間関係:☆☆
・面白さ:☆☆☆
☆→イマイチ、☆☆→ふつう、☆☆☆→良い
ポイント:割りには合わないが、やりがいは無限大
収入:割りには合わない
塾講師のアルバイトというと高時給と思われがちですが、実際に働いている時間を考えるとそうでもありません。
多くの個別指導塾は「1コマ(授業)〇〇円」という計算でお給料が決まっています。
1コマの長さは80分前後のところが多く、たとえば「90分1コマ1500円」だとすると、時給換算で1000円です。
そして、授業時間の前は教材の準備がありますし、授業後は生徒の質問対応や報告書作成などで時間を取られます。
それらの業務を含めて1コマ分のお給料です。
(塾によっては、この前後の時間を「時間外手当て(残業代)」として付けて良いところもあります。)
また、1日の授業数が決まっているので、たとえコマの単価が高いとしても、それほど多くの授業を担当できるわけではありません。(平日は夕方からしか授業がないので、多くても3コマが限界です。)
ゆえに、高時給を求めるなら他にもっと良いアルバイトがあると思います。
労働環境:良い方かも
これは何を良い環境と見るかで変わってくるので一概には言えないですが、
- 授業中はほぼ座りっぱなし
- エアコン完備
- お客さん(生徒)から敬語
- 雇い主(塾長)からも敬語
- 力仕事なし
- 保護者対応も(基本的になし)
- 合格時には生徒(の保護者)がお菓子をくれることも
ざっと思いつく範囲ですが、やはり労働環境としてはいい方だなと思います。
僕は飲食店のアルバイトも経験しましたが、
- 理不尽なお客さん
- 怒鳴り散らす店長
- 洗い物で手荒れ
- 立ちっぱなし
などなど、個人的には向いていませんでした。
良い勉強にはなりましたが、もう一度やりたいかと言われればノーです・・
(ここら辺はお店によっても違いがあると思うので、あくまで個人の経験としてお読みください。)
塾のアルバイトは、サービス残業になることもありましたし、家で教材研究をしたりということもザラにありましたが、あまり労働環境が過酷だと感じたことはありません。
単に適性があったということなのかもしれませんが、環境としては悪くないと思います^^
人間関係:どこでも人間関係の問題はつきもの
おそらく人間関係に問題がない職場などないのではないかと思います。
いろんな背景や性格の人が集まって仕事をしているので、どうしても人間関係の問題は生じます。
塾でも、「あの先生は〇〇」といった先生間の陰口などがありました・・
また、どうしても仕事のジャンル上「学歴」の話にもなりやすく、学歴で先生を評価する先生や、生徒に向けて自分の知識をひけらかす先生など「うーん」と感じてしまうシーンに出くわすこともあります。
とはいえ繰り返しにはなりますが、どの職場にも多かれ少なかれ人間関係の問題はあると思います。
その意味では、人間関係の面では、まあ普通かなといったところです。
もちろん、人間関係が良好な塾も多いですよ!僕の在籍していた個別指導塾では社会人の講師の先生もいらっしゃって、教育について語り合ったり、いろいろとお世話になりました。とても楽しい時間でした。
面白さ:やってみたいと思った時点で適性有
教えながら生徒と話していてよく思うのですが、「塾講師をやってみたい」という生徒と「やりたくない」という生徒がけっこうはっきり分かれます。
なので、今「塾講師やってみようかな、やってみたいな」と思っているあなた、多分適性があります。向いてます!
他のお仕事もそうだと思いますが、塾講師のアルバイトは面白いなと思った瞬間から「割りに合わなさ」が全然気にならなくなります。
一生懸命生徒に授業をして、生徒のできなかった問題ができるようになったり、模試の成績があがったり、成長を感じた時、大きなやりがいを感じます。
もちろん、責任も大きいですが、お金をもらう以上はどんな仕事でも責任はつきものです。
飲食店なら、自分の出した料理がお客さんの体調を悪くさせてしまうかもしれないし、
配達員なら、配達中に事故を起こすかもしれないし、
引越しなら、お家の人の大切な思い出の品を壊してしまうかもしれません。
確かに、アルバイトにしては荷が重いと感じる部分もありますが、塾長や先輩が教えてくれます。
少しやってみたいな、、と思った方はぜひチャレンジしてみてください!
今、高3生のあなた:塾講師を見据えて受験勉強するのもアリ
塾講師のアルバイトの面白いところは、「未経験でも培った知識で勝負することができる」という点にあります。
- 自分が受験生時代に上手くいった勉強法
- 得意教科の専門知識
- 志望校選択のポイント
などなど自分の受験生時代の全てが土台となるのです。
だからこそ、塾でアルバイトをしてみたいなという方は、今のうちから「塾講師を見据えて勉強する」ことをお勧めします。
これはどういうことかというと、
・この単元をわかりやすく教えようと思ったらどうすればいいか
・この時期に何を勉強すればいいか
・どの参考書を使うか
といったことを積極的に考えていく、ということです。
こうして意識的に動いた全てが、塾講師としてのあなたの基礎スキルとなります。
実際のところ、こうした「教える側」の視点を持って勉強することで、理解の度合いが格段に上がります。
まとめ
個別指導塾アルバイトは
・時給で見るとイマイチだが
・労働環境は良好
・そして何より、やりがいの大きな仕事
そして最後に注意点ですが、
オススメは1対1(マンツーマン)か1対2(先生1人に生徒2人)形式です。
1対3形式(先生1人に生徒3人)の個別指導塾もありますが、さすがに3人を同時に見るのは大変です。
今日は、個別指導塾アルバイトのメリットデメリットということで記事を書きましたが、正直なところそこまでデメリットはないかもしれません。(塾講師のネックである「休みが取りにくい」という点も、最近はけっこう柔軟に対応してくれる塾が増えましたね。)
大学生のメインはアルバイトではありませんが、働くことを通して学べることもたくさんあります。
塾講師でのアルバイトも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。